惑星の全運動量
Total Momentum of a Planet

公転による運動量とは線運動量mrV(2012年、日本)



Real Science of Golf




2012.09.21〜2013.06.23

惑星を質点と見なし
惑星は公転の運動量を持つと考えられてきた。
 
一見すると正しいように見える。
しかし、それは全く初歩的な間違いです。
 
惑星の公転運動とは<span style="color:red; font-size:12pt">並進運動</span>であり、
惑星は線運動量mrVを持つ、という正しい常識を明らかにする。
 
 

Real Science of Golf

2012.07.25〜2013.06.23

惑星の全運動量(2012年、日本)(世界初!!)
Total Momentum of a Planet





以下の式で示すように、

  • 惑星の全運動量とは、線運動量mrVと自転による角運動量の和である。
  • 惑星の公転角運動量とは、線運動量mrV(実質的な運動量)向心力の運動量mR2Ω(惑星の運動量ではない)の和である。



これは、剛体棒の表面を中心にした回転で説明した論理と同様です。
特に、「<span style="color:red; font-size:12pt">平行軸線定理</span>」によって、惑星の半径rを分離するのがコツです。


結局、惑星の公転運動というのは、剛体表面を中心にした回転と基本的には変わりない


\[ {\Large \fbox{ $ \displaystyle{ \begin{align} 惑星の\color{red}{全運動量}PL=&惑星の\color{red}{線運動量}m\hspace{2pt}\color{red}{r}\hspace{2pt}V+自転の角運動量I_c\omega_{rp}\\ \approx&m\hspace{2pt}\color{red}{r}\hspace{2pt}V+\frac{2}{5}m\hspace{2pt}r^{2}\frac{2\pi}{t_{rp}}\\ 公転の角運動量\color{purple}{L_{op}}=&I\Omega\\ =&(I_c+m(R_{op}+r)^{2})\Omega\\ =&I_c\Omega+m(R_{op}+r)V\\ =&I_c\Omega+mR_{op}V+m\hspace{2pt}\color{red}{r}\hspace{2pt}V\\ =&I_c\Omega+mR_{op}(R_{op}+r)\Omega+m\hspace{2pt}\color{red}{r}\hspace{2pt}V\\ \approx&m\hspace{2pt}\color{red}{r}\hspace{2pt}V+\underbrace{m(\frac{2}{5}r^{2}+rR_{op}+R_{op}^{2})\Omega}_{向心力の運動量}\\ \approx&\underbrace{m\hspace{2pt}\color{red}{r}\hspace{2pt}V}_{惑星の線運動量}+\underbrace{mR^{2}\Omega}_{向心力の運動量}\hspace{10pt}:r\ll R_{op}\approx Rによる近似\\ 公転の角速度\Omega&を含む項は向心力の運動量なので、mrVが惑星の線運動量である。\\ m:&惑星の質量[kg]\\ r:&\color{red}{惑星の赤道面での半径}[m]\\ m\hspace{2pt}r:&惑星の線慣性\\ R=&R_{op}+r:惑星の平均公転半径[m]\\ \approx&R_{op}\\ R_{op}:&惑星の平均公転半径から惑星の半径rを引いた値\\ V=&(R_{op}+r)\Omega:惑星の平均軌道速度[m/s]\\ I=&I_c+m(R_{op}+r)^{2}:惑星の公転の角慣性(平行軸線定理) \\ I_c\approx&\frac{2}{5}m\hspace{2pt}r^{2}:惑星の自転の角慣性(均質な球体と近似)\\ \Omega=&\frac{V}{R}=\frac{2\pi}{T}:惑星の公転の角速度[rad/s]\\ T:&惑星の公転周期(Orbital\hspace{2pt}Period)[sec]\\ \omega_{rp}=&\frac{2\pi}{t_{rp}}:惑星の自転の角速度[rad/s]\\ t_{rp}:&惑星の自転周期(Rotation\hspace{2pt}Period)[sec]\\ \end{align} } $ } } \]


公転角運動量を変形する時に、惑星の半径rが平均公転半径Rよりはるかに小さいと言うことで、最初からrを消去してはいけない。消去する適切なタイミングがある。
そして、結果の式でも、mrVがmR2Ωよりはるかに小さいからと言って、mrVを消去してはいけない


mR2Ωが向心力の運動量であることは、公転運動の意味を理解していれば、それ以外考えようがない。惑星が直進しようとするのを向心力(太陽の重力)によって回転(公転)させているからです。



太陽系惑星というもっとも身近なデータを「表とグラフ」にまとめてみた。
すると、今まで気づかなかった真実が見えてくる。


線運動量mrVに含まれる半径rとは、その定義から厳密に言えば公転軌道と直角な方向のうち長いほうの半径です。つまり、太陽の引力によって引き伸ばされた長半径、結局、赤道面での半径です。


角運動量を求めるのに、内部が均質な球体であると近似するのは、厳密に言えば、正確ではない。でも、剛体の運動量を重心の運動量mVであると考えていた(完全に間違っていた)のに比べれば、はるかに科学的です。


そして、より厳密な角質量係数を用いたとしても、太陽に全運動量が集中していることに違いはない。