向心力によって無理やり方向を変えられているだけ
公転とは回転運動だと思い込んでいる。
だから、惑星が公転の<span style="color:blue; font-size:12pt">角</span>運動量を持つ、
という非科学を天文学者でさえ信じ切っている。
これは、物理学の基本を完全にはきちがえている。
そもそも、物理学の基本のほうに<span style="color:blue; font-size:12pt">重大な誤り</span>があった。
天文学者は、物理学が間違っていることに気づくチャンスがあったのに、
それを見過ごしてしまった。
逃がした魚はとてつもなく大きい。
- 自転の運動量が角運動量(Angular Momentum)である。
- 公転の運動量は線運動量(Linear Momentum)である。
惑星が持っている運動量は、この2つだけです。
ドライバーの飛距離やハンマー投という身近な例を考えてみれば、
簡単に理解できる。
惑星の公転運動とは並進運動(2012年、日本)(世界初!!)
Orbital Motion is Translational Motion
惑星は好き好んで太陽の回りを回転(公転)しているのではない。
あくまでも、太陽の重力によって捕捉されているに過ぎない。
惑星は直進しようとしているのに、無理やり、方向を変えられているだけです。
惑星は回転(公転)しているようで実は直進している。
それは、剛体表面を中心にした回転で説明したのと同様です。
そもそも、剛体の全運動量とは、
- 線運動量(Linear Momentum)
- 重心回り(自転)の角運動量(Angular Momentum)
この2つの和である。
決して、公転の角運動量と自転の角運動量の和ではない。
この物理の基本的な概念をねじ曲げたのが「公転角運動量説」です。
公転と言うのは、重心回りの回転ではない。
ハンマー投げも惑星の公転も根本的には同じで、
ハンマーから手を放した時、あるいは太陽の重力が消失した時に、真の運動量が見えてくる。
公転の角運動量を変形して得られた2つの項のうちmR2Ω(=mRV)は、
惑星の自転の角運動量ではないのは明らかです。
つまり、惑星自体が持つ運動量ではない。
ハンマーを回転している時、ハンマーが飛び出さないように回転中心を維持している。それは、選手自身の運動量です。
つまり、mRVは太陽の重力(向心力)の運動量です。
重心回りの回転を維持するのに外部からの力は必要ないが、
ハンマー投げの回転や惑星の公転は違う。
そして、平均公転半径Rというのは向心力と遠心力が必然的に一致しているだけの意味しかない。それ以上でもそれ以下でもない。
以下のように考えれば分かりやすいだろう。
未知の惑星(半径r)が突然出現して、速度V(線運動量mrV)で太陽からの距離Rのところを通過しようとして、そのまま平均軌道半径Rの楕円軌道を取るようになる。
未知の惑星の線運動量はmrVのまま変化しない。
公転するようになったからと言って、線運動量がmRVに増える訳ではない。
このように、「<span style="color:blue; font-size:12pt">公転角運動量説</span>」は完全な間違いである、と言うことが証明された。
ドライバーの飛距離はヘッドスピードで決まる・シャフトの長さは無関係
(惑星の運動量は平均軌道速度で決まる・公転半径とは無関係)
惑星の「公転角運動量」と言う従来の考え方が間違っていることは、
ゴルフのドライバーの飛距離とヘッドスピードの関係を考えれば簡単に理解できる。
ドライバーの飛距離は、ヘッドスピードで決まる。
基本的にはクラブの長さとは関係ない。
ゴルフのスウィングも回転だから、
ヘッドの角運動量だと考えるのは間違いです。
ヘッドの線運動量がボールの線運動量に移ったからこそ、
ゴルフボールは真っ直ぐに飛ぶ。
ヘッドは角運動量を持っていない。
ヘッド自体がシャフトの先でグルグルと回転(自転)している訳ではない。
人間の回りを回転させているのは人間の角運動量だからです。
この基本的な原理を誤解したのが「<span style="color:blue; font-size:12pt">公転角運動量説</span>」です。
ドライバーのヘッドと同様に、公転運動によって惑星が持つ運動量は角運動量ではない。
地球の平均軌道速度(約30km/s)よりも遅い木星(約13km/s)の「線運動量」は、大きさと質量が同じであれば、地球の半分以下に過ぎない。
公転半径が地球の約5倍あるからと言って、
木星が地球の5倍の角運動量があると考えるのは全くの誤解です。
惑星が持つ線運動量(Linear Momentum)とは、
惑星の大きさ(半径r)に比例するのであって、
太陽からの距離(公転半径R)とは全く無関係です。
惑星が持つ角運動量(Angular Momentum)とは、
自転の角運動量であって、
公転の角運動量などではない。
これは基本的な物理法則です。
その物理法則に反するのが、角運動量が太陽から惑星に移ったとする「角運動量の惑星集中」という従来の説です。
こんな非科学的なことが信じられてきたのは悲喜劇と言っていい。
笑うに笑えない。
ハンマー投の運動量(2012年、日本)(世界初!!)
Momentum of Hammer Throw
従来、ハンマー投の科学は、
ハンマーをどのように加速するかという観点から分析されている。
運動量という観点で語られたことはない。
それは、従来、角運動量と線運動量の次元が一致しなかったため、比較しようにもできなかったことが最大の理由です。
ハンマー投のデータを整理しよう。
ハンマー全体(砲丸・ワイヤー・グリップ)の重さm:7.260kg(男性用)
回転半径R:約1.85m= ワイヤーの長さ 約1.2m+選手の腕の長さ 約0.65m
砲丸(鉄球)の半径r:約0.06m
初速V:28.55m/s(投擲距離80m)〜29.49m/s(投擲距離85m)
向心力は、
向心力:mRω2=mV2/R=<span style="color:red; font-size:12pt">3199</span>〜<span style="color:red; font-size:12pt">3413N</span>
これは野球の打撃のときにボールに加わる力の5分の1〜10分の1に過ぎないが、瞬間的な力ではなく、3〜4回転の間耐えなければならないので、常人には不可能だと言えるだろう。
運動量は、
向心力の運動量:mRV ≈ <span style="color:red; font-size:12pt">384</span>〜<span style="color:red; font-size:12pt">396</span> kg m^2/sec
線運動量:mrV ≈ <span style="color:red; font-size:12pt">12.4</span>〜<span style="color:red; font-size:12pt">12.9</span> kg m^2/sec
ハンマーが飛び出す瞬間にハンマーが持つ線運動量は、
向心力の運動量の30分の1以下に過ぎない。
わずか1mちょっとの回転半径でさえ、
向心力の運動量が桁外れに大きいことが分かる。
ハンマー投とは、投げるのではなく、向心力(遠心力)に耐える競技だと言える。
従来のように、線運動量がmVだという間違った考え方からすると、
- mV = <span style="color:blue; font-size:12pt">207</span>〜<span style="color:blue; font-size:12pt">214</span>kg m/sec
となるので、向心力の運動量に近い値だと勘違いしてしまうが、
そもそも、単位が違うので、比較することさえ許されない。
ハンマーが遠心力で飛ぶと勘違いしている人もいるが、
手を放した瞬間に、向心力もそれとつり合っている遠心力も消失する。
ドライバーの飛距離とまったく同様に、
ハンマーの投擲距離は基本的にはどれだけ速く回転するか、
つまり、初速で決まる。
厳密に言えば、投擲距離は線運動量mrVで決まる。
決して、投擲距離が向心力の運動量mRVによって決まるのではない。
向心力の運動量は、選手自身が持っている運動量であり、
ハンマーが持つ運動量ではないからです。
惑星の公転運動もこれと全く同様です。
従来の間違った理論(公転角運動量説)では、
公転角運動量mRVが惑星が持つ運動量であり、太陽の角運動量よりはるかに大きい角運動量を惑星が持つと考えられていた。
しかし、そんなとてつもない運動量を惑星が持つはずもない。
そのことを、ハンマー投のデータが示している。
従来の理論では、ハンマーが軌道角運動量mRVを持っていて、
手を放すと同時に、それが線運動量mVへと突然変化(減少)することになってしまう。軌道半径Rの項は魔法のように消えるとでも言うのだろうか?
全く理屈に合わない。
まさしく非科学以外の何物でもない。