プランク定数の次元の解釈に<span style="color:blue; font-size:12pt">誤り</span>がある。
それは、不確定性原理の定義の<span style="color:blue; font-size:12pt">誤り</span>でもある。
線運動量がmVであるという矛盾(非科学)を放置しているのに、
こういう時だけ都合の良い解釈をしてきた。
ここでは、本当の意味を明らかにし、再定義を行う。
プランク定数hの次元(従来の理論)
学校でプランク定数hを習ったとき、それがどんな意味があるのかほとんど理解できなかったし、日常生活では全く縁がないので、名前だけは覚えていると言う人が私も含めてほとんどでしょう。
プランク定数の次元(作用の次元)は、以下のように3つの表わし方がある、と考えられている。
- [エネルギー×時間] = [線運動量mV×長さ(位置)]= [角運動量]
特に、[線運動量×位置]という次元は、不確定性原理と関係しているとされている。
しかし、この解釈には大きな誤りがある。
線運動量(Linear Momentum)と角運動量(Angular Momentum)の次元が一致しないという矛盾(非科学)を放置し続けたため、このような誤った解釈がされてきた。
プランク定数hの次元の本当の意味(2012年、日本)
プランク定数の次元は、正しくは、
- [エネルギー×時間] = [線運動量]= [角運動量]
本質的に言えば、
- [エネルギー×時間] = [運動量]
と表わされる。
線運動量mrVと角運動量の次元が一致するという真実が明らかになったので、
至極当然のことです。
長さの次元を位置であると都合よく解釈されてきたが、
それは、実は、素粒子の半径rに過ぎない。
mVは線運動量ではないので(線運動量はmrV)、
プランク定数の次元を[線運動量×長さ(位置)]と表わすことは完全な間違いです。
このような間違った解釈をしてしまった理由は、
線運動量と角運動量の次元が異なるという矛盾を放置し続けてきた負の歴史の結果です。
あえて言えば、mVとは素粒子の半径が1m(単位長)のときの線運動量ということになるが、そんなことに何の意味もない。
不確定性原理は位置が不確定とされているが、
その意味を長さの次元に求めるのは全くの筋違いと言わざるを得ない。
速度が不確定なのであって、
それはエネルギーが不確定と言うのと等価です。
運動量と運動エネルギーが統一されたので、どっちの見方でも同じです。
速度が不確定だから、結果的に、位置が不確定になっているに過ぎない。
このように、長さの次元を位置と解釈するのは全くの誤りです。
いつもは線運動量mVと角運動量の次元が異なるという矛盾を棚上げにし、
こういうときだけ次元の異なる線運動量mVを取り上げる。
それは全くのご都合主義です。
そのことを科学者たちは素直に認めるべきです。
不確定性原理の定義(従来の理論)
不確定性原理は以下のように表わされている(参考文献[32]p.313)。
\[ {\Large \fbox{ $ \displaystyle{ \begin{align} 不確定性原理:&\\ \color{blue}{\Delta p\times\Delta x}\geq&\frac{\hbar}{2}=\frac{h}{4\pi}\\ あるいは、 &\\ \Delta E\times\Delta t\geq&\frac{\hbar}{2}=\frac{h}{4\pi}\\ \Delta p:&粒子の\color{blue}{線運動量p(=mV)}の不確定度(ゆらぎ)\\ \Delta x:&粒子の\color{blue}{位置x}の不確定度(ゆらぎ)\\ \Delta E:&粒子のエネルギーEの不確定度(ゆらぎ)\\ \Delta t:&時刻tの不確定度(ゆらぎ)\\ h:&プランク定数\\ ℏ=&\frac{h}{2\pi}:換算プランク定数(reduced\hspace{3pt}Planck\hspace{3pt}constant)\\ \end{align} } $ } } \]
また、
- 「不確定性の由来は粒子の波動的性質である」
と考えられている。
しかし、Δp×Δxという書き方が完全に間違っている。
この間違った定義が、プランク定数の次元の<span style="color:blue; font-size:12pt">誤った解釈</span>につながっている。
従来、線運動量pはmVであると考えられてきたが、それ自体が間違いだった。
<span style="color:red; font-size:12pt">線運動量とはmrVであると再定義</span>されたからです。
Δp×Δxではなく、正しくは、単に、Δpです。
だから、以下のように再定義される。
不確定性原理の再定義(2012年、日本)(世界初!!)
不確定性原理の正しい定義は以下のようになる。
\[ {\Large \fbox{ $ \displaystyle{ \begin{align} 不確定性原理:&\\ \color{red}{\Delta p}=\color{red}{\Delta V}\times mr\geq&\frac{\hbar}{2}=\frac{h}{4\pi}\\ あるいは、 &\\ \Delta E\times\Delta t\geq&\frac{\hbar}{2}=\frac{h}{4\pi}\\ \Delta p:&粒子の\color{red}{線運動量p(=mrV)}の不確定度(ゆらぎ)\\ \Delta V:&粒子の\color{red}{速度V}の不確定度(ゆらぎ)\\ \Delta E:&粒子のエネルギーEの不確定度(ゆらぎ)\\ \Delta t:&時刻tの不確定度(ゆらぎ)\\ r:&粒子の半径\\ m:&粒子の質量\\ mr:&粒子の線慣性\\ h:&プランク定数\\ ℏ=&\frac{h}{2\pi}:換算プランク定数(reduced\hspace{3pt}Planck\hspace{3pt}constant)\\ \end{align} } $ } } \]
プランク定数のもう一つの次元は、[角運動量]です。
と言っても、角運動量も線運動量も次元はまったく同じで、
回転の位置などと言うものは存在しない。
回転における長さの次元は明らかに半径です。
もし長さの次元が位置の不確定度を示すなら、
回転の場合には半径の不確定度が存在することになってしまう。
確かに、電子の半径が確定できないのは、
半径にも不確定度があるからかもしれない。
しかし、並進のときの線運動量mrVでも、半径rが不確定度を持つだろうか?
さらに言えば、質量mも不確定度があるだろうか?
やはり、速度や角速度が不確定であると考えるのが、妥当でしょう。
速度が不確定だからこそ、
位置が不確定であり、運動エネルギーも不確定なのです。
角速度が不確定ということは、
回転体上の任意の点が向く方向が不確定ということになるので、
外見上での見分けはつかないが、回転エネルギーは不確定となる。
このように、不確定性原理は再定義された。
ただし、以下のような疑問は残る。
本当にプランク定数より小さくできないのか?(2012年、日本)
不確定度は、プランク定数ℏより小さくできないと考えられている。
それは本当だろうか?
不確定性原理の式は、結局、向心力の運動量の量子化を表わしている。
水素原子において、電子が陽子にもっとも近い軌道をとるときの角運動量(向心力の運動量)がプランク定数ℏに等しい。
しかし、それ以下の軌道が存在しないからと言って、
不確定性がそこにちょうど境界があると言うのは話がうますぎる気がする。
なぜ、電子の軌道を基準にしなければいけないのか?
もっと小さい素粒子を基準にすれば、電子の半径も確定できるはずです。
不確定性原理の右辺には疑問が残る。