新NICOLA by Karabiner-Elements × Scrivener3

NICOLA配列の敗北!!

2018.03.02(金)〜2019.05.30(木)

NICOLA配列とTRON配列を片方だけ使っていて、使ったことがない方を評価することなどできない。
私は、26年間、TRON配列を使い続けてきた。
NICOLA配列がどのくらい打ちやすいかに興味があった。
ところが、NICOLAがこれほどバランスが悪く低レベルだとは意外だった。
NICOLA配列がジリ貧な理由がよく分かった。 
 
検証は、新TRON配列にならって改良した新NICOLA配列で行った。
理想に近いμTRONキーボードを使用した。
ダウンロードデータver5では、任意のキーボードで新NICOLA配列を試せる。
新NICOLAの特長は、新TRON配列の特長と同じです。


 

 

(結論)

NICOLA配列は落第。
実に打ち難い。
 
新NICOLA配列を実際に1週間(約11時間)練習して実感した。
TRON配列が1週間でほぼ習得できたのに比べると雲泥の差!!
これは単に配列図を見ただけでは分からない。
実際に打ち比べてみて初めて分かることです。
 
親指シフトをNICOLA配列で始めた人が多いだろう。
それが不幸だった。挫折するのはよく分かる。
 
TRON配列の圧勝!!
TRON配列が普及しなかったのは、BTRON(超漢字)でしか使えなかったからです。
これも不幸だった。
 
BTRON(超漢字)はもはや過去の遺物となり、
新TRON配列はKarabiner-Elementsと共にmacOSに安住の地を得た!!!
 

初めて、親指シフトをするなら、新TRON配列にしよう。
NICOLA配列を使っている人は、新TRON配列を試してみれば、その良さがすぐに分かるでしょう。
TRON配列を使っている人は、NICOLA配列を試す価値はない
オリジナルのTRON配列を使っている人は、ぜひ新TRON配列を使いましょう。

 
 
 

(評価)

要は、打ち難い。
その一言に尽きる。

(1) 左面に高頻度の文字が偏っている。
(2) さらに、シフトケース(同サイド)が連続することが多すぎる。
 → (1)と(2)が重なっているため、非常に打ち難い。
 →この2点だけで、NICOLAが普及しないのがよく分かる。
 → 右利きの多い日本人にまったく向かない。
 → 統計分析が不十分。左右交互打鍵が絵に描いた餅になっている。
  あまりにも左手の連続のケースが多すぎる。
 →TRON配列はバランスが良い。

(3) 単独で打てる文字は、高頻度のものが少なく、低頻度のものは逆に多い。さらに、左右のバランスも悪く、これも左面に偏っている。
 → 打ち難さの原因の1つ
 →TRON配列はバランスが良い。

(4) 「はひふへほ」と異なるキーにアサインしてある「ぱぴぷぺぽ」は、使用頻度が低いので、NICOLAの利点とは言いがたい。覚えるキーが多くなるので、逆に欠点と言っていい。
 → 半濁音記号キーを使うTRON配列の方が現実的。
 → 新TRON配列と同様に第二世代の「ぱぴぷぺぽ」が最適。

(5-1) 下段は打ち難いと考えるNICOLAは間違っている。
(5-2) ホームポジション(中段)がシフトケースでも打ちやすいと考えるのも間違い。
 → 高頻度の「な」「の」がホームポジションのシフトケースになっているため、非常に打ち難い。
 → 低頻度の「へ」が下段で単独、高頻度の「な」がホームポジションのシフトケースにアサインされていて、バランスが悪い。
 
 → TRONでは、上段に単独で「の」があって打ちやすい。「なへ」は、下段の同じキーに単独で高頻度の「な」、シフトケースで低頻度の「へ」がアサインされていて、バランスが良い。

(6) 通常のキーボードの『B』キーは人差指でも遠くて打ち難いので、ここに文字をアサインするのは間違い。だから、左面の下段を1つずつ左にずらすのが正解。
 
 → 左右対称なμTRONキーボードでは打ちやすい。
 → μTRONキーボードの『B』キーは、通常のキーボードの『V』キーに相当する位置にある。

(7) 左面の上段に高頻度の「かたえり」が固まっているのが逆に打ち難い。この4つの文字でいろいろな単語が打てるため、利き手でないので余計に打ち難さを感じる。上段が打ちやすい、ということに固執しすぎている。

特に、最も高頻度な「かた」が隣同士というのは、打ち間違いが起きやすい。中指と薬指は人体的に連動しやすい構造で、そもそも器用ではないので、それを連続で打つケースが多いことが良くない。
 → たとえば、「したかった」のように。
 → TRONでは連続するケースが少ない文字がここにアサインされている。

(8) 比較的高頻度の「をあも」がすべて中段のシフトケースというのが打ち難い。
 → 特に、「を」はよく使うのに、小指というのは余計に打ち難い。

(9) 拗音「ゃゅ」が左面、「ょ」が右面でバラバラで一貫性がない。
たとえば、「きゃ」「きゅ」「きょ」で、「きょ」に違和感がある。
 → TRON配列ではすべて左面にある。新TRON配列ではさらにそれを進化させている。新NICOLA配列でもそれに準じて改良してある。

(10) 低頻度の「け」がホームポジションでしかも器用な人差指というのも解せない。
 →TRONでは、上段のシフトケースなので妥当。

(11)「めぬ」という似た形のを1つのキーにアサインするのも疑問だ。しかも、器用な人差指に低頻度のこの2つをアサインすること自体が間違っている。

(12) 長音記号「ー」が実に打ち難い。
 → TRONではホームポジションなので打ちやすい。

(13) 比較的高頻度の「にまる」がシフトケースというのも打ち難い。
 → たとえば、「ある」は、よく使うが、どちらもシフトケース(「あ」は8項)で実に打ち難い。
  TRONではともに上段の単独キーなので打ちやすい。
 →「アニマル」はすべてシフトケースで最悪!! 
  TRONではすべて単独キーでストレスがない。
  TRONでは、4つの文字がすべてシフトケースで連続するようなおかしなケースは経験した記憶もない。
 → 特に、「る」は文末に「である」のように多用するのに、なぜシフトケースなのか理解に苦しむ。