滑り摩擦モデルは出来の悪い作り話
Skid Model is a Poorly Made-up Story
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全運動量と全運動エネルギー(2013年、日本)


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Real Science of Golf






2013.01.04〜10

運動量がmrVであることを理解すれば

 
 
ところが、運動量がmrVであるという正しい定義を理解すれば、その意味がいとも簡単に説明できる。
 
最初の全運動量は並進の運動量mrV0である。
そして、Vt=5/7V0のときの全運動量は、以下のようになる。
\[ {\Large \fbox{ $ \displaystyle{ \begin{align} \\ \\ V_{t}=&\color{blue}{\frac{5}{7}}V_{0}の時の全運動量は、\\ &\color{blue}{mrV_{t}+I_{c}\omega_{t} = mrV_{0}}\\\\ なんと&、\color{blue}{運動量が保存される}。\\\\ &V_{0}: 初速\\ &V_{t}: 滑らなくなった時の速度\\ &\omega_{t}=\frac{V_{t}}{r}: 滑らなくなった時の角速度\\ &m: ボールの質量\\ &I_{c}=\frac{2}{5}mr^{2}:ボールの中心回りの慣性モーメント\\ &r: ボールの半径\\ \end{align} } $ } } \]
 
いったいなぜ運動量が保存されるのでしょう?
 
滑り摩擦という外力が働いているなら、運動量が保存されるはずがないでは、どうして全運動量が保存するという間違った結果になるのでしょう?

Real Science of Golf

2013.01.04〜05

滑り摩擦モデル(Skid Model)とは全運動量の保存
− 作り話である決定的な証拠





それは、滑り摩擦モデルの関係式がまったくの作り話だからです。
滑り摩擦モデルの関係式(1)と(2)にmrとIcと言う定数を掛けると、以下のようになる。


\[ {\Large \fbox{ $ \displaystyle{ \begin{align} \\ \\ 式(1)の&両辺にmrを掛け、式(2)の両辺にI_{c}を掛けると、\\ 運動量&と角運動量の時間変化の式となる。\\ mrV_{t} =& mrV_{0}-\mu gt mr…(1)^{’}:並進の運動量\\ I_{c}\omega_{t} =& \mu gt mr…(2)^{’}:角運動量\\\\ 両辺を&加えると\\ \color{blue}{mrV_{t}+}&\color{blue}{I_{c}\omega_{t} = mrV_{0}}:全運動量\\\\ 全運動量&が一定、つまり、\color{blue}{運動量が保存される}。\\ 滑り摩擦&という外力が加わっていながら、\\ 運動量が&保存されるなどということは\color{blue}{現実にはあり得ない話}です。\\ 「滑り摩擦&モデル」が\color{blue}{作り話である決定的な証拠}です。\\ \end{align} } $ } } \]


結局、並進の運動量がμgtmrだけ減ると、それと同じ量の角運動量が増加することを表している。μgtmrは時間tに比例しているので(時間t以外は定数)、滑り始めた時から滑らなくなるまで、ずっとこの関係が成り立つ


それが、滑り摩擦モデルの関係式の本当の意味です。


しかし、滑り摩擦にそんなメカニズムがあるはずもない
一般的に言って、外力が作用する時には運動量は保存されないからです。
滑り摩擦も外力の1つだからです。


運動量がmVであるという定義を信じ切っている人に問う!!

  • mrVという値が何であれ(それを運動量と呼ぼうと呼ぶまいと)、滑っている間にそういう値が保存されるようなことがあるだろうか?」



そんなことは物理学的にあり得ないということは高校生でも分かるだろう。
mrという定数式(1)の両辺に掛けただけで、物理学的にあり得ない関係が現れてしまう。


このように、論理的に言って、滑り摩擦モデルがまったくの作り話であることが証明された


こんな簡単なことに一人の科学者すら気づかず何百年もの時間を無駄にしたなんて!! そして、今でも、高校や大学でこのような間違ったこと(滑り摩擦モデル)が教えられていることはまさに悲劇です。


早く、真実に気づいてほしいものです。



Real Science of Golf

2013.01.10

全運動エネルギーの変化





それでは、全運動エネルギーはどうなっているだろう?
Vt=5/7V0のときの全運動エネルギーは以下のようになる。
\[ {\Large \fbox{ $ \displaystyle{ \begin{align} \\ \\ V_{t}=&\color{blue}{\frac{5}{7}}V_{0}の時の全運動エネルギーは、\\ &\frac{1}{2}mV_{t}^{2}+\frac{1}{2}I_{c}\omega_{t}^{2} = \color{blue}{\frac{5}{7}}\frac{1}{2}mV_{0}^{2}\\\\ なんと&、速度も全運動エネルギーも\color{blue}{\frac{5}{7}}倍となる。\\ こんな&\color{blue}{都合のいい偶然}があるだろうか?\\\\ &V_{0}: 初速\\ &V_{t}: 滑らなくなった時の速度\\ &\omega_{t}=\frac{V_{t}}{r}: 滑らなくなった時の角速度\\ &m: ボールの質量\\ &I_{c}=\frac{2}{5}mr^{2}:ボールの中心回りの慣性モーメント\\ &r: ボールの半径\\ \end{align} } $ } } \]


なんと都合のいい偶然でしょう!!
これだけを見ても、滑り摩擦モデルが作り話であることが分かる。





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