微小変化をひたすら加算
基準のデータになる
数値計算として最も単純なのがオイラー法です。
微小変化をひたすら加えるだけです。
多少の誤差はあっても、確実で疑いようがないので、基準のデータとなる。
もっと高速で洗練された数値計算の手法(参考文献[5]のような)を用いて計算したときに、その計算結果が正しいかどうかをチェックすることにも役に立つ。
もちろん、微分方程式が解けた場合でも同様です。
WolframAlphaのオイラー法はこのケースでは使えない
最近は、WolframAlphaを使えば、微分方程式を解かなくても、簡単に積分計算できるようになりました。その答えが正しいかどうかも、このオイラー法での計算結果があるからこそ確信できる。
WolframAlphaは便利ですが、単純なオイラー法ならできるようですが(使い方が分かりにくい)、転がりの方程式は単純な1つの式では与えられないため(微分方程式を解けば単純化できますが)、うまく計算できません。数十行のプログラムが必要だからです。
基礎となるデータは、単純な式を使うことに意味があります。
オイラー法の誤差は問題なし
誤差があると言いましたが、ほとんど問題にならないことも後でわかる。
結局、転がりはそんな複雑なメカニズムではないし、誤差の桁としても大したことがないので、オイラー法で求めた値でも十分です。
計算時間がかかる
ただし、オイラー法の欠点は、何千、何万回もの計算をする必要があるので、計算時間が長いという点です。
私が最初にこの計算をした1980年代前半は、ポケコンかファミコンくらいしか安いものがなかったので、それを使って1週間以上もかかった。
さすがに、最近のパソコンなら、数時間、あるいは数十分以内で計算ができるようになりましたが、それでも瞬時に計算できるというわけにはいかない。
JavaScriptで数値計算
2011年、WebブラウザーでJavaScriptを使って数値計算ができる、ということを初めて知った。JavaScriptがこんなに普通に使えるとは思わなかった。
今まで、なぜか敬遠していた。
これで、特別なプログラミング環境も必要なく、普通のブラウザーさえあれば、簡単に、オイラー法のプログラムを実行できる。デバッグは少ししにくいですけどね。Firebugを使うと少しはデバッグしやすそうですが、慣れが必要ですね。