HOME > Golf > やさしい転がりの科学 > 平面の2倍の強さ

傾斜の強さ0.95〜1のとき

狙う位置は円でも楕円でもなくなる



真っ直ぐの上りは、平面の2倍の強さで打てば必ず届く、と言った( →

ここ )。
単純に考えると、真っ直ぐの上りが一番傾斜の影響を受けているから、
そのときが最大と予想するし、 普通の傾斜ではその常識が成り立つ


でも、それでも届かない場合が実はある。


傾斜の強さが0.95を越えると 、狙う位置(×印)が描く楕円が崩れてくる。
極端な例で、0.99の場合、上図のように大きく崩れる。もはや円とも楕円とも言えない。


平面の3倍近い強さで打つ方向が存在 する。


実際問題、こんな傾斜のグリーンは滅多にないが、
傾斜というものは 今まで考えていた以上に複雑 な性質を持っているということがよく分かる。


この場合にも、おおよそ上り10度方向で止めるときが、狙う位置の頂点になっている。
と同時に、ほぼ横方向のズレのピーク です。
弱い傾斜では上り約45度方向で止めるときにピークになっていたが( →
ここ )、
これだけきつい傾斜はずいぶん様子が変わるということです。

|