直径10センチのカップを外すには十分なズレ
比較的弱い傾斜でさえこのズレを知らないと痛い目に合う
普通の傾斜(傾斜の強さ0.3)でさえ、狙う位置(×マーク)に比べて、
1メートル当たり最大7センチも横方向にズレる。
直径約10センチのカップを外すには十分すぎる。
ズレの大きさがもっと大きかったら、誰でも気づくだろう。
このような微妙な違いが頭を余計に混乱させる。
傾斜というものの巧妙な罠と言えるかもしれない。
このように弱い傾斜なら、あまり曲がらないので、強めに打って曲がる前に入れることもできる。
でも、傾斜がもっと強くなったら、そんなこともできない。
距離が長くなれば、距離を合わせようとするので、このズレを知らなかったら痛い目に合う。
10メートルの距離があれば、70センチもショートしたりオーバーすることになる。
このくらいの打ち間違えはよく起きる。
その本当の(隠れた)原因はこのズレを知らなかったからかもしれません。
距離を合わせようとすればするほど、自分の感覚と実際のこのズレに戸惑うことになる。
距離感が正確であればあるほど悩む。
平面と斜面との距離感のギャップに悩む。
読みが甘かったのだろうか、打ち間違ったのだろうか、と。
それがゴルファーの永遠の悩みだった。
傾斜が強くなると想像以上に大きなズレがある
例えば、傾斜の強さが1のとき、横方向に打つと、
1メートルの距離で30センチ以上も横方向のズレがある。
本当にこんなにズレるのかと最初は信じられないでしょう。
二段グリーンの段差部分ではこのようなケースがあり得る。
傾斜の強さ1という傾斜は、いつまでも転がり続けるようなきつい傾斜なので、これだけ急なら、
すぐに曲がり切って、逆に手前30センチくらいを進みそうだと思うかもしれない。
そういう思い込みが、予測を誤らせてきた、と言えるでしょう。
野球のボールを空中に投げたときは、このズレがないので、
そういう日常的な常識と同じだという思い込みが、パッティングを難しくさせている。
こんなことを知らなかったら、どんなにパッティング練習をしても入るわけがない。
カップに近づけることさえできない。
このように、横方向のズレの存在を意識することは、
斜面でのパッティングをするとき最も大切なことです。
